こんにちは。くまぶしです。 62895

今朝、桃を食べました。170486すごいうまくて目が覚めました。あんまりうまかったので、今日は桃の話を書きます。

桃は昔から、神秘的な力があるとされてきました。そのわけは、桃栗三年というように、桃がすぐ実をつけるからだとか、たくさん実をつける(兆)からだとか、形がおしりに似ているからだとか、いろいろといわれていますが、もっとも重要なことは、すごいうまくて元気になるということだと思います。いくら早くたくさん実がなるものだとしても、たいしておいしくないなら神秘的とはいえないわけです。おいしくて、かつ、たくさん実がなるから、神秘的なわけです。

中国だと、桃は陽のものだということで、鬼とか疫病を払う力があるといいます。日本でもそうした考えが伝来して、例えば年末の追儺(つゐな・おにやらひ)の時に、桃弓とか桃杖とかで鬼を追っ払ってたそうです。追儺というのは、今の節分の豆まきみたいな行事です。

確かに、桃を食べると元気になるので、陽のものだというのはいいのですが、だからといって、鬼が桃嫌いなのかどうかはわかりません。中国式の鬼は死んだ人の霊ですが、死んだ人だって桃はうまいと思うのじゃないかしらん。

桃が鬼っぽいものを追っ払う話で、有名なのは古事記のイザナキの話です。
イザナキが黄泉の国で、イザナミから追っかけられて逃げるときに、まず蔓(髪飾り)を投げたら山ブドウがなって、次に櫛を投げたらタケノコがはえて、イザナキは、イザナミの手下がそれを食べている隙に逃げたのですが、また追いつかれそうになったときに、ちょうど桃がなっていたので、実をもいで投げたら逃げていったので助かったという話です。

この話だと、追っかけている方の魔物軍の人たちは、山ブドウとかタケノコは食べているのに、桃を投げられると逃げだすわけです。このようにいわれると、どうも桃だけは嫌いであるらしいのですが、さてどうでしょう。

くまぶしは、実際のところは、魔物といえども桃嫌いということはないのじゃないかと思います。桃が陽のもので鬼が陰のものだというのは、人間に対して、正反対の作用をするということで、実際に鬼が桃を嫌いだというわけではないと思います。

桃が鬼を追い払うというのは、桃の力の一端ですが、桃の力はそれだけではありません。よくいわれるのは、長寿(不老不死)です。

長寿の桃というのは、西王母の桃が有名です。西王母というのは、中国の崑崙山の主人ですが、彼女の桃は蟠桃といって、六千年だか九千年だかに一度しか実をつけないのですが、そのかわり、食べると不老不死になります。(とはいえ、桃を食べるために何千年も待てるんなら、もう十分長寿なような気もしますが。)ちなみに、孫悟空は、この蟠桃園の管理人をしていたのですが、ちゃんと管理をせずに桃を全部食ってしまって、おかげですごい力を得るのですが、お釈迦様に叱られて、いろいろあった末に三蔵法師の弟子にさせられるわけです。

不老不死になるというのは、中国の場合は、仙人になるということです。つまり、ただ寿命が延びるというだけのことではなくて、スーパーナチュラルな力を得るから、結果として不老不死にもなるというわけです。それで、そのスーパーナチュラルな力というのは、鬼を追っ払う力と同じものです。結局、長寿といい、魔除けといっても、働き方が違う方向に現れただけで、根本的な力は同じものなのだと思います。

それで、その根本的な力とはなにかというと、最初にいったように、桃は神秘的にうまいということにつきると思います。
jul. 7, 2008

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