Category: 永遠回帰のくまぶし2017

死刑制度は廃止にした方が良いと思う理由

わたしが死刑制度を廃止した方が良いと思う理由は単純なもので、要するに、国家に対して個人を殺す権限を与えるべきではないと考えているからです。(現状の死刑制度は、国家に対して、条件付きで誰かを殺す権限を与えているものです。)
国家に対して個人を殺す権限を与えないというのは、言い換えると、主権者であるわれわれは、われわれ自身の力を、誰かを殺すためには使わないと決意するということです。(もちろん、正当防衛的・緊急避難的に犯人を射殺するというような場合は除きます。)

ひとことで言うと以上ですが、それだけだとちょっとそっけないので、もう少し詳しく説明してみようと思います。というのも、わたしとしては、非常にシンプルな話なので、少なくとも死刑制度反対の方は、皆さん同じように考えているものと思っていたのですが、ちょっとネットで調べてみたところ、あまりそういう議論をされている方がいなかったので、いささか不思議に思っているのですが、とにかくネット上ではあまり述べられていないタイプの意見であるようなので、少々詳しく述べておかなければならないように感じた次第です。Wikipediaの死刑制度反対の論拠でいえば、「社会契約説」と「人権」における反対論ということになりますが、内容を読むと、どうもちょっとニュアンスが違うんですよね。

ちょっと真面目に考えたので、である調で書いてみようと思います。 (more…)

「君の名は。」見た

あけましておめでとうございます。正月二日から風邪をひいてしまいまして、熱は下がったんですがまだ喉が痛いので、今日はお医者さんに行って薬をもらってきました。せっかく8日まで休みなのに、風邪をひいててつまらないです。

さて今日は、先日「君の名は。」をテレビで見たので、その感想を書こうと思います。映画公開時には見に行っていません。たぶん詰まんないだろうなと思っていたので。ところが、思ってたよりは面白かったです。1500円だか払って見るかというと微妙ですが。まあ、途中で出てきたりはしないかな。話としては、そんなに複雑な話ではありませんでしたが、パラレルワールドの描写が説明不足に感じました。 (more…)

Train-Trainの解釈

こんにちは。おひさしぶりです。もう年末です。やんなっちゃいますね。

今日はブルーハーツの歌のことを書きます。

まず前振り。こないだ、録画してた「ごめんね青春」を見ました。放送時(3年前)に見ていたので2回目。話をほどよく忘れていたので、二度目も面白かったです。(しかしこのドラマ、小ネタがちょっと古すぎて、若い人にはわからないことが多いんじゃないだろうか。風間杜夫がパイロットのコスプレとか。阿修羅原とか。)

主人公の平ちゃんは30くらいで、30というともう大人だから、なんとなく今の自分と似たようなものと思って見てたわけですけど、途中で平ちゃんが14年前に高校生だったという話がでてきまして、わたしは14年前にすでに31歳だったので、思いがけず、かなりびっくりしました。(前に見たときも、たしか同じようにびっくりしたと思う。) (more…)

「大奥」の感想。つづき。意外な結論になった。

前回は、よしながふみの「大奥」の1巻だけを読んで感想を書いたんですが、せっかくなので、持ってた10巻までを読みかえして、そしたら続きが気になったので最新14巻まで買ってきて、ざっと読んでみました。で、新しい部分については、おもしろかったところもありましたけど、全体的な感想としては、前回書いたことから変更ありません。

前回の話をまとめると、社会を維持するには、経済活動(食べ物を作ること)と、人口の再生産(子供を産むこと)の両方にリソースを配分して、バランスさせないといけない。で、人口の再生産については、決定的に女の数が重要で、男は必要最低限いればいいだけ。余剰分の男が死んでも特に影響はないし、逆に男がたくさんいても、なんの役にも立たない。よしながさんの「大奥」の世界がおかしいのは、人口の再生産のためにたくさんの男を集めているところ。(以上まとめ)

男の数が重要なのは、人口の再生産においてではなく、経済活動においてです。男は子供を産めないから、自分のエネルギーを100%経済活動に振りむけているわけで、だから女が、死んだ男の穴を埋めるために、男と同じように働かなければならないとしたら、子供を産む人がいなくなってしまいます。というわけで、女が男の穴を埋めるためには、人口の再生産と経済活動とのバランスを考えて、うまいことリソース配分しないといけないよね、というような話を、今回はしようかと思います。

もちろん、よしながさんはSFじゃなくて少女漫画として書いてるわけで、みなさんもそういうふうに読んでるというのはわかってますので、別に「大奥」について文句をつけてるわけではありません。ただ、設定がSF的におもしろかったので、いろいろ考えさせられたというだけのことです。
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よしながふみの「大奥」についてちょっと。

ここ一ヶ月ばかり、いろいろ漫画とか本とか読みながら、ちょっとおもしろいことを考えてたので、それについてある程度まとまったものを書きたいと思ったんですが、だいぶ大きい話になっちゃっててなかなかまとまらない。というわけで、ちょっと関係あるような軽い話からしてみようかと思います。

まずは、よしながふみの「大奥」の話。大奥 14 (ヤングアニマルコミックス)
とはいえ、「大奥」は最近読んだ本ではありません。今日、なんか書こうと思ってから、ふと、話の枕にいいかなと思いだしただけで。ちなみに、「大奥」はけっこう頑張って買ってたんですけど、平賀源内が出てきて、赤面疱瘡の治療法ができるかもってあたりまでしか買ってません。10巻くらい?

とりあえず今日は、「大奥」では女の将軍が男をたくさん囲ってるけど、それってあんまり意味ないよねっていうようなお話をしようかと思います。 (more…)